DxO社は、Ver6と比べて数倍速くなったと言っていますが、これはOpenCLを使える環境に限った話で、普通のパソコンで使っている限りではVer6とほとんど変わりません。 Core2Duoで1分間に2枚、Corei7で1分間に10枚くらい現像できます。 Ver6との大きな変化は、プロジェクトに登録しなくても、OSファイルシステムのフォルダ単位で処理できるようになったことくらいです。 それでもNEX-C3など新しいカメラへの対応のためのバージョンアップしました。
環境設定
OpenCLは使える環境かつOpenCLを使ったほうが速い場合にのみ、OpenCLを使うかどうかのチェックボックスが有効になるそうで、ネットでもこれまで有効になった話を聞いたことがありません。
同時処理数は2枚を推奨されていますが、Core2Duoなら1枚でも100%使い切るので2枚にすると単に競合が起こるだけですから1枚が良いです。
4コア8スレッドのCorei7でも2枚で100%近く使いますので、推奨の2枚にしています。
現像設定:
有効にしているのは
露光
ヴィネット
ホワイトバランス
カラーレンダリング
ディストーション
ノイズ
色収差
です。
露光:自動設定でもある程度適切に調整してくれますが、各々の写真の中で一番大事な部分、一番綺麗に写したかった部分は明るい部分なのか、暗い部分なのか、ということはソフトには判断できませんので手動で調整する必要があります。
ここで「中央部に配慮した平均」を選ぶと、特にコントラストの低い写真で、Ver6より明るく調整されることが多きなりました。好みの問題もありますが、黒の締りが足りず、私の好みより明るすぎ、一コマずつ補正するのも面倒ですから「自動-ハイライトの優先度-低く」に一括設定したほうが良いかも知れません。
ヴィネット:レンズ情報に基づいて周辺減光を補正してくれますので特に調整する必要はありません。
ホワイトバランス:最近ではオートホワイトバランスがかなり賢くなりましたが、カメラに依って、あるいは被写体の色の偏りに依っては手動で調整する必要があります。屋外なら太陽光にしておけば良いと思います。
カラーレンダリング:DxOオリジナルの設定だと赤が強くなる傾向が、Ver6の頃から変わっていません。
ニュートラルな色調v2でも同じ傾向があります。
私はニュートラルが好きなので「Nikon D3, D3S, D300, D300S, D700ニュートラル」にしています。
ディストーション:レンズ情報に基づいて歪曲収差を補正してくれますので、特に調整する必要はありません。
ノイズ:DxO Ver7独特の特性というより、最近の私の好みで、輝度ノイズリダクションを0にして、色ノイズだけAUTOにしています。理由は、
・DxO Ver7をインストールするとFilmPackも1か月試用できるようになっていたので、粒状感を試してみたのですが、実際に細部の情報が加わったわけではないのにシャープに見えました。
ならばノイズリダクションをかけて細部がぼけてから粒状感を加えるより、粒状感と似た効果のあるノイズを残したほうが元の情報が残ります。
・最近の1000万画素を超えたデジカメなら、ディスプレイで見る時も印刷するときも必ず縮小処理が入るので、ノイズはその時に平均化されて目立たなくなります。
拡大表示するときは臨時に細部を見たいときなので、ノイズが多くてもディテールが残っているほうが良いです。
・JPEGで圧縮するには、ノイズが残っていると圧縮率が下がりファイルサイズが大きくなりますが、どうせRAWファイルも残すので少々JPEGファイルが大きくなっても大差ありません。
ネットに乗せるときは縮小するのでノイズは平均化されます。
・ノイズはサンプリングで各色256諧調になる前の元信号のまわりに確率的に分布しますから、少しはディザリング効果が期待できます。
・マッハバンドが見えなくなる効果があります。
但し、輝度ノイズはAUTOにすればカメラの性能、感度に応じてノイズリダクションの強さをDxOが自動設定してくれるのに対し、色ノイズはAUTOにしても真ん中の50のままです。センサーの大きな一眼レフならそのままで大丈夫ですが、コンパクトデジカメで高感度を使う時は手動で強くする必要があります。
色収差:レンズ情報に基づいて倍率色収差を補正してくれますので、特に調整する必要はありません。但し若干残りますので、劣化が無いようにTIFFで出力してCaptureNX2で画像解析による補正をかけて仕上げた方がより綺麗です。
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