2014-06-07

Nokia Lumia1020で撮ったDNGファイルをDxO Optics Proで現像する

デジカメのRAWファイルの現像に使っているDxO Optics ProがNokiaのWindows Phone 8スマートフォンLumia 1020のカメラのDNGファイルに対応しました。
2/3インチセンサーで4100万画素という物凄い画素数で、縦横比4:3なら7136x5356画素、縦横比16:9なら7712x4348画素で記録されます。
実際のところ、そこまで解像度が高いわけではなく、ズームレンズがないので中央部を切り取ってデジタルズームするためです。
一度の撮影で、4:3なら約3822万画素のDNGファイルと約500万画素のJPEGファイルが記録されて、普通にアップロードする時はJPEGファイルの方が使われます。
広角で写すときには3800万画素を500万画素に縮小してJPEGファイルを作り、望遠で写すときには中央部の500万画素を切り抜いてJPEGファイルを作ってくれます。

このブログでは長辺1600画素までしか載せられませんが、例えば広角側で

このような写真を撮れる時、望遠にすると

このように、広角で撮った場合と同じくらいシャープな写真が撮れます。
普通のスマホで拡大して撮るとぼやけますが、Lumia1020なら元の画素数が多いのでぼやけません。

パソコンでDxOやLightroomを使って現像すると元の3800万画素のファイルが作れるので、上の写真の一部分を見てみます。
まず中央部は

このように写っていて、これで約11倍のズーム相当です。
ここまで拡大すればぼやけてきますが、それでも塔の瓦、手前の樹木の葉は一枚一枚写ってます。
端の方の写り方は、左下隅は

これくらい写っていてまだ悪くないのですが、右下隅だと

このように流れています。ZEISS銘であっても、こんな小さなレンズですから仕方ないでしょう。
広角側では縮小されますので、このようのなボケは分からなくなりますし、望遠側では中央部を切り抜きますので周辺は使いません。

DxOで現像する時の注意点として、このカメラ固有の情報が正しく設定されていないようで、ホワイトバランスのプリセットは使えません。
撮影時のオートホワイトバランスのままで現像すると

このようになる写真を、昼光プリセットで現像すると

このような色になってしまいます。
撮影時のオートホワイトバランスは色温度5780K、色相-29で、この写真の雲の白い部分で色を合わせても同じような値になります。
ホワイトバランスは撮影時の値を使うか、手動で合わせる必要があります。

2/3インチセンサーで4000万画素前後ですから、画素の大きさは1/3インチセンサーの約1000万画素と同じで、高感度ノイズは多いです。
でもDxOのノイズリダクションPrimeを使ってから縮小すれば、何せ元の画素数が大きく縮小率が高いので、ノイズは潰れてしまって分からなくなります。

この写真は感度オートの上限ISO400で撮りました。
夜空の部分にも街燈の光芒にもノイズは無く、それでいてビルの窓灯りはぼやけていません。
手動ではISO4000まで上げられます。

DxOには歪曲収差の自動補正機能がありますが、既に補正情報がDNGに書き込まれているのか良く分かりませんが、歪曲収差補正を切った方が直線が直線として写ります。
周辺光量落ちは大きいですが、DxOで補正量をAUTOにすると正しく補正されます。

トータルで見て、スマートフォンなのに望遠にしてもぼやけないのは凄いです。
ただ、センサーの大きさを、デジタルズームのための画素数の多さに使っているので、2/3インチで約1200万画素センサーのデジカメ(フジのX20など)と比べれば色、諧調の豊かさで負けます。
高感度ノイズは、等倍で見れば多いですが、他のデジカメと同じ大きさに縮小してしまえばノイズは潰れてしまうので、2/3インチセンサーのコンパクトデジカメに負けません。
個人的には縦横比3:2で撮りたいのにその設定がないのが残念ですが、周辺は流れるので4:3で撮って上下を切って7136x4758にすれば良いかなと思います。

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