2007-11-02

第一章

教科書の例題を、実際に計算して見ることで理解を深めましょう。

Excelを使ったことが無い人は、総合情報基盤センター利用の手引き第2分冊第三章も読みながらこのホームページを読んで下さい。

準備

最初に一度だけ次の操作が必要です。
  1. エクセルを立ち上げて、ツール→アドインを選びます。

  2. 分析ツールにチェックをつけて、OKを押します。

教科書の例

例1.1例1.2例1.6
120
106
112
168
120
140
160
160
116
118
104
172
130
124
134
142
112
112
110
120
134
136
138
144
120
120
160
108
140
98
142
130
138
126
108
120
136
118
118
122
128
124
110
134
116
138
116
158
106
166
118
158
124
124
110
166
132
126
122
132
4
5
5
6
6
8
8
8
8
8
9
9
10
10
11
11
11
11
12
12
13
13
15
16
16
16
17
18
20
20
生徒身長座高
115988
215084
315786
415381
515883
615285
715583
815783
914576
1015885
1116185
1215083
1314879
1415484
1515485
1615985
1714983
1815586
1915384
2016088

例1.1 度数分布表とヒストグラム

教科書例1.1のデータをエクセルに入力します。キーボードから入力するか、あるいは上の表をコピーして、エクセルに貼り付けます。

次に、階級の境界の数字をC2セル以降に入力します。

ツール→分析ツールを選びます。

ヒストグラムを選んでOKを押します。

以下のように入力してOKを押します。

教科書で度数と書かれている部分が、エクセルでは頻度と表示されます。 教科書と同じ結果になりましたか?もし違うなら、その理由を考えてみてください。

例1.2、例1.4 1変量の特性値を求める

  1. エクセル左下のSheet2をクリックして、新しいシートに切り替えて、例1.2のデータをコピーします。

  2. まず合計を求めるためにG2セルに”=SUM(A2:A31)”と入力します。

  3. 平均と中央値を求めるためにG3セルとG4セルにそれぞれ
    =G2/30
    =MEDIAN(A2:A31)
    と入力します。

  4. B列に平均との差を求めるため まずB2セルに
    =A2-G$3
    と入力し、B31セルまでコピーします。

    覚えておくと便利なこと

    B2セルに =A2-G3 と入力すると、B3セルにコピーしたとき =A3-G4 になってしまいます。平均はG3セルに入っているのでB3セルでも引く数はG4ではなくG3のままで なければなりません。このような時は、 =A2-G$3 のように前に$をつければ、その文字はコピーしても変わりません。

  5. C列とD列にそれぞれ平均との差の二乗と絶対値を求めるためにまずC2, D2セルにそれぞれ
    =B2^2
    =ABS(B2)
    と入力し、C31,D31セルまでコピーします。

  6. 平均の差の二乗和を求めるためにG5セルに
    =SUM(C2:C31)
    と入力します。

  7. 分散を求めるためにG6セルに
    =G5/30
    と入力します。

  8. 標準偏差を求めるためにG7セルに
    =SQRT(G6)
    と入力します。

  9. 平均の差の絶対値の和を求めるためにG8セルに
    =SUM(D2:D31)
    と入力します。

  10. 平均偏差を求めるためにG9セルに
    =G8/30
    と入力します。

    実はエクセルには分散などを直接求める関数が用意されています。しかし、どのように計算して求めるのかを理解しておくことも重要です。 特に分散を求める関数としてExcelにはVARとVARPがあります。今回勉強した標本分散を求めるにはVARPを使わなければなりません。 VARとVARPの違いは、統計学入門で「推定」を勉強したときに教えます。

例1.6 2変量の相関を調べる。

  1. エクセル左下のSheet3をクリックして、新しいシートに切り替えて、例1.6のデータをコピーします。
  2. 散布図を描きましょう。
    (1)ワークシート例1.6を選択します。
    (2) B2セルの上でマウスの左ボタンを押して、押したままC21セルまでマウスを移動させて左ボタンを離します。

    (3) ツールバーの「挿入」から「グラフ」を選びます。

    (4) 「散布図」を選んで「完了」を押します。

    (5) すると次のような散布図が出来上がります。

  3. 回帰係数を求めます
    (1)ワークシート例1.6が選択されていることを確認します。グラフが邪魔でしたら横へ移動させてください。
    (2)先ほどの方法でも平均は計算できますが、今度はEXCEL関数の使い方を勉強するためにExcel関数を使って身長の平均をB22セルに計算します。 まずB22セルを選択し、挿入タブ→関数をクリックします。


    (3)すると「関数の貼り付け」が開かれます。そこで「関数の分類」から「統計」を、「関数名」から「AVERAGE」を選択し、OKを押します。
    (4)平均を取るデータの範囲を決定するため、数値1ボックスの右の赤い矢印が書いてあるボタンを押します。


    (5)身長データB2:B21を選択し終えたら、もう一度数値1ボックスの右のボタンを押すことでデータの範囲が確定されます。


    (6)OKを押せば、B22セルに身長の平均が入力されます。
    (7)座高についても平均を計算します。今回はB22セルをコピーしてC22セルに貼り付けるだけで結構です。
    (8)D列に身長から身長の平均を引いた値を2乗した値を計算します。まずD2セルに=(B2-B$22)*(B2-B$22)と入力してください。B22セルは先ほど計算した身長の平均が入っているセルです。
    (9)D2セルをコピーします。これをD21セルまで貼り付けて、すべての身長データの平均との差の2乗を求めてください。
    (10)E列では座高の平均との差の2乗を計算します。これもD列をコピーしてE列に貼り付ければOKです。
    (11)F列では身長と座高の平均との差の積を計算します。F2セルに=(B2-B$22)*(C2-C$22)と入力してください。あとはF2セルのコピーをF21セルまで貼り付けてください。
    (12)D列、E列、F列に対しても平均を求めます。これもB22セルをコピーして、D22セル、E22セル、F22セルに貼り付ければOKです。
    (13)実際に回帰係数を求めていきます。例1.6のデータの場合、身長はX、座高はYにそれぞれ対応しています。教科書p.27のaとbの式を参考にして、aをG24セル、bをG25セルでそれぞれ計算します。G24セル、G25セルにどのような式を入力すればよいでしょうか。
    ヒント:B22~F22の数値を使って計算しますが、中に一つだけ使わないものもあります。

    正しい式を入力すると以下のようになります。

    これで回帰係数を計算することができました。

    ツールバーの「グラフ」の中の「近似曲線の追加」を使うと、次のような回帰直線とその式を書くことも出来ます。

    自分で計算した回帰直線の係数と等しいことを確認してください。

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