2008-06-21

ハフモデルによる商圏分析

本稿では、消費者の買い物出向率をハフモデルを用いて分析する。
ハフモデルとはHuff (1963)により提案された「消費者が、各商業集積へ買い物出向する確率は、商業集積の売場面積の規模に比例し、そこに到達する時間距離のべき乗に反比例する」というモデルであり、新規出店による集客及び他店舗への影響の推定に用いられる。 今回は数年おきに調査された「岡山県民の生活行動圏」データを用い、市町村を集計単位とした。分析の結果、ハフモデルにおける距離の指数、すなわち購買地選択において距離をどの程度重視するかというパラメータに関しては、食料品などの最寄品は距離を重視、レジャーなどは距離を軽視するという常識的な結果だけでなく、最近は距離を重視する傾向があることが分かった。また同一市町村間の移動に関しても最近は時間距離が増加していると見做しての購買地選択を行っていることが分かった。さらに、通産省修正ハフモデルにおいては距離の指数として2が指定されているが、仮説検定の結果この値を用いることは棄却された。

ハフモデルについて詳しくはRetail Trade Area Analysis Using the Huff Model - Articlesをご覧ください。

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