スペック的にはリコーのGXR A12 28mmやシグマのDP1 Merrillに近いです。
それで以前使っていたDP2のことを思い出して、当時撮った写真を見てみると、山の稜線や雲の輪郭が強調されているのが気になりました。
表示するときにLanczosを使うと自然に輪郭強調と同じ処理が入るので、私は普段現像するときには輪郭強調をかけていません。
そのため、輪郭強調に普段から慣れていない分、気になります。
山の稜線付近を等倍で切り出します。
SigmaPhotoProのシャープネスは0ですが、輪郭強調処理が入っています。
SilkypixもFoveonに対応しているので、「シャープなし」で現像してみました。
色は違いますが、山の稜線はこの方が自然です。
SigmaPhotoProのシャープネスを変化させて、どのくらいでSilkypixのシャープなしと同じになるか調べてみました。
シャープネス-1だと
このようになり、シャープネス-2だと
このようになります。
シャープネス-2だとボケ過ぎで、シャープネス-1でSilkypixと同じくらいになります。
同じ写真の街中の看板付近も切り出して見ます。
SigmaPhotoProシャープネス0
Silkypix
やはりシャープネス-1でSilkypixと同じくらいになります。
両方の写真から推測すると、SigmaPhotoProのシャープネスの値の0は、「シャープネスなし」という意味ではなくて、シグマが考える標準的なシャープネスということのようです。-1がシャープネスなし、-2は元の写真がシャープ過ぎる時にぼかすための設定でしょう。
シャープネス-1で現像した写真を全画面表示すると、今となっては特にシャープには見えません。
最近のデジカメは2000万画素以上が珍しくなく、私は現像するときはシャープなしにして、表示するときにFastStone Image ViewerのLanczos3を使って、画面に表示できるぎりぎりまで高周波成分を落とさないようにしています。
これとの比較では、いくらローパスフィルターのないFoveonとはいえ、現行のMerrillなら兎も角、先代の469万画素では分が悪いです。
Foveonならば、Bayer配列で用いられる複屈折によるローパスフィルターは必要ありませんが、等間隔でサンプリングするからには何らかのローパスフィルターが必要で、実際には画素の前のマイクロレンズがその役目を果たしています。
一つの画素に入る光を合わせることで画素ピッチ以下の高周波成分を平均化によって落とすわけで、このローパス効果がなければ、最近傍法で縮小したようなギザギザの写真になります。
そして先代の469万画素では、それだけマイクロレンズによるローパスフィルターのカットオフ周波数も低くなります。
DP1の発売はもう5年も前ですから仕方ないですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿